その4・・・負担付贈与による相続対策
1.相続税評価額1億円の土地所有→金融機関から1億円借り入れて賃貸マンション建設
2.建物を子へ負担付贈与・・・土地は親子間で定期借地契約
建物時価評価 1億円×0.7(固定資産評価)=7000万円
負担債務 7000万円
7000万円-7000万円=0(無税)
3.贈与後
土地は評価額8000万円(残存期間15年超える定期借地の底地△20%)
残債務3000万円は債務控除となる。
4.メリット
・子の納税準備資金源となる。
・遺産分割の道筋ができる。
・土地の有効活用が図れる。(収益を生む土地となる。)
その5・・・相続時精算課税制度による相続対策
1.未利用の土地所有→金融機関から5000万円借り入れてアパート建設
2.相続時精算課税制度※を利用してアパートを子へ生前贈与・・土地は親子間で定期借地契約
アパート評価額
5000万円×0.7(固定資産評価)×0.7(貸家評価)≒2500万円
生前贈与は通算で2500万円までは贈与税が非課税
相続税軽減効果・・(5000万円-2500万円)×50%(想定相続税率)=1250万円
3.メリット
・5000万円の債務控除効果
・土地は定期借地の底地となる(△20%)
・土地の有効活用が図れ、遺産分割の道筋がつく。
※相続時精算課税制度とは、実際の相続時に贈与財産と相続財産を合計して、合計財産に対して相続税を計算します。その計算された相続税から実際に支払った贈与税を控除します。尚、適用対象は、65歳以上の親から20歳以上の推定相続人(子やその代襲相続人)への贈与であることが条件になります。