1.株式
・上場株式・・・次のうち、最も低い価格で評価
➀被相続人が死亡した日の終値
②被相続人が死亡した月の、毎日の終値の月間平均額
③被相続人が死亡した月の、前月の毎日の終値の月間平均額
④被相続人が死亡した月の、前々月の毎日の終値の月間平均額
・気配相場のある株式(登録銘柄・店頭管理銘柄)・・・上場株式の評価に準ずる。
・公開途上にある株式・・・公開価格
・国税局長が指定する株式
➀相続日の取引価格と類似業種比準価額の平均額
②相続日の取引価格
➀か②のうち低い価格
2.取引相場のない株式
➀類似業種比準価額方式
②純資産価額方式
③類似業種比準価額方式と純資産価額方式の併用
④配当還元価額方式
・株主の地位(支配株主か否か)により、さらに会社の規模(大・中・小会社)により適用する方式が決まる。
➀類似業種比準価額方式
評価会社の1株当たりの配当、利益金額、純資産価額と類似業種上場会社の1株当たりの配当、利益金額、純資産価額を比較し、その比率の平均を、類似業種上場会社の平均株価にかけて求める。
②純資産価額方式
評価会社の資産を相続税評価基準によって評価替えをし、その合計額から負債を差し引いた金額(純資産額)を基礎にして、株式を評価する。
③類似業種比準価額方式と純資産価額方式の併用
中会社に適用されるが、中会社はさらに大・中・小に細分され、適用方式が決まっている。
④配当還元価額方式
同族株主グループが経営する会社の非同族株主が所有する株式の評価にのみ適用する。
年配当金額を基にして、計算した金額による。計算式あり。
3.公社債の評価額
・利付き公社債・・前回の利払い日から相続の日までの利息を、公社債の元本、又は市場価格に足して、どちらか低いほうを評価額にする。
・割引公社債・・・発行価格あるいは市場価格に、相続日までの既経過償還差益を加えて、いずれか低いほうを評価額にする。
・転換社債・・・株価が転換価格以下の場合は、利付き公社債と同じ価格方式、株価が転換価格を超える場合は、転換社債の市場価格を基に評価する。
4.ゴルフ会員権、書画・骨董
ゴルフ会員権は、株式制ゴルフ会員権、株式預託金併存制、預託金制が評価対象となり、概ね取引価格の70%相当額が評価額となる。取引相場のあるなしにより評価方法が決まっているが、殆どが取引相場があると見て良い。
5.書画・骨董品
被相続人が販売業者の場合、棚卸し資産の評価額か(販売価額-適正利潤-予定経費-消費税)による評価額かどちらかを選択
上記以外は、販売価額や精通者(プロの鑑定家)意見価額による。
6.その他
自動車・家財道具・電話加入権・特許権・棚卸し資産・売掛金。貸付金・未収金・営業権・著作権・船舶・樹木なども評価対象となる。